日本人に御馴染みの簾の話

現在私達の生活にはすっかり身近な存在となったカーテンですが、そんなカーテンと機能が似た物に簾が有ります。この簾も私達にとって馴染みのある存在なのですが、ここではそんな簾について見ていくことにします。
皆さんはこの簾が一体何か御存知でしょうか。すだれ(簀垂れ、簾)とは糸で竹やよしを編み連ねたものです。この簾は古来から日本でも使われており源氏物語等の日本古来の文学作品の中にも「御簾」等としてよく登場します。
ところでこの簾は機能、使い方はどういったものなのでしょうか。簾の置き場所としては窓の外や軒先であり、そこに垂らして簾を使います。また簾は日よけ、目隠し、或いは虫よけ等の目的でも使われます。そして簾は日本の夏の風物詩でもあります。
もっとも一口に簾と言っても色々な種類が有ります。例えば横方向に垂らすような形で用いる簾を「掛け簾」と言います。その他、縦方向に立て掛ける形で用いる簾で「立て簾(たてす)」と呼ばれる種類も有ります。また特にヨシを素材として編まれた「葦簀(葭簀、よしず)」は、夏季を中心に軒先等に立て掛けて使用される簾です。
近年は日本でもカーテンやブラインド、それにスクリーン等が普及していますが、そんな中でも簾は使い勝手の良さ、或いは見た目の良さによって現在でも根強い人気を持っています。中には「洋風たてす」と呼ばれる簾も販売されています。簾は日本古来のものという印象も強いのですが、その一方で簾は近代建築においてエクステリア・インテリアの装飾品として使われることもあります。古くはあるものの、簾はなかなかお洒落な存在でもあるのではないでしょうか。
また簾には御簾と呼ばれる種類のものもあります。この御簾は読み方が難しいのですが、「みす」と読みます。この御簾(みす)とは、特に緑色の布の縁取り等をした簾のことです。また「御簾」は「ぎょれん」とも読みます。この御簾は、古代の大名や公家等が部屋の中や外を分けるのに使われていました。御簾の歴史は長く、小倉百人一首の人物描写にもこの「御簾」が描かれています。また清少納言が中国の白楽天の詩を引用した「高炉峰の雪は簾を掲げて見る」の逸話が有名ですが、その中に出てきている簾(すだれ)は、御簾のことです。

さて私達の生活にも密接な関係を持つと言ってもいい簾ですが、その簾は何処で生産されているのでしょうか。最後は簾の生産国について触れていきます。日本での簾は1970年代頃までは国産の比率が高かったのですが、河川改修等で簾の材料となるヨシの生育地が減少しました。そうしたことから現在ではお隣の中華人民共和国産の簾の比率が高まっています。

Valuable information

最終更新日:2016/10/25

Copyright (C) 2008 私達の生活に密接に関わっているカーテンの話 All Rights Reserved.